≪2024年7月度≫月例速報Market Watch~REINSサマリーレポートから不動産市場を読む~

  1. 調査

こんにちは、PR BASE不動産市場調査部です♪

東日本REINSサマリーレポート2024年7月分が更新されました!

では早速レポートを見ていきましょう!と、その前にお知らせです!

まずは、トピックスです。

私が最近の“東京不動産マニア”でイチオシの動画を紹介します。

【マンションブランド】デベロッパーごとのマンションブランド解説~ここだけの話、このシリーズの〇〇が好きなんです~

こちらの動画にはたくさんの物件やデベロッパーさんの紹介があってとても勉強になります!メジャーセブンさんだけじゃないデベロッパーさんのブランドもとても魅力的でした!

ただ、それよりも凄いのが登壇する皆さんの“マンション愛”です!!「マンションのことについて語るなら何時間でもいける」の言葉の通り、収録がかなり押してしまったのはここだけの秘密です。

是非、皆さんもご視聴ください。


それでは、≪2024年7月度REINSサマリーレポート≫です

重要指標は以下の通りです。

成約件数が前年同月比でマイナスになっていますが、全体だけを見る分には悪い市況ではないと考えています。

ただし、各エリアを見てみると大きな差が出ていることがわかりますので全文見ていただけますと幸いです。

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▼中古マンション(一都三県)

・成約件数   :3,193件  (前年同月比     -1.3%)↓

・成約㎡単価  :78.97万円(  〃          +9.8%)↑

・在庫      :44,509件 (  〃           -3.7%)↓

・新規登録件数:15,661件 (  〃           -8.6%)↓ 

▼中古戸建(一都三県)

・成約件数   :1,246件    (前年同月比   +7.9%)↑

・成約価格   :3,900万円 (  〃        +1.4%)↑

・在庫      :21,783件  (  〃       +21.6%)↑

・新規登録件数:6,089件    (  〃        +8.5%)↑

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※まず、今回の成約データは7月のものですので日銀の金融政策決定会合の利上げ前であり、8月上旬の日経平均株価の暴落以前の者となることをご理解ください。

中古マンションにおいて成約件数は14ヶ月ぶりに対前年同月でマイナス(前年比−1.3%)、成約㎡単価は51ヶ月連続で対前年同月でプラス(前年比+9.8%)、
在庫件数が在庫件数は3ヶ月連続で減少しました。7月度成約数は特に神奈川で減少しているものの、首都圏全体では直近7年を見て平均レベル。
成約単価では全体では上昇、特に区部では上昇が大きくやはり都心が平均価格を引っ張る構図です。


何より凄いのが、都心3区の成約㎡単価は初めて200万円/㎡を超えて対前年で127.3%となっています。(恐ろしい…)そして、都心3区の在庫の減少が深刻です。
対前年で75.8%とコロナ禍で少ないと言われていた在庫数をはるかに下回る水準になっています。

都心3区が価格も在庫減少も抜きんでているため平均でみると絶好調のような気にもなりますが、実際は二極化が進んでいるので、一都三県の中で市況が大きく異なりますので注意が必要です。

≪湾岸エリア状況≫ふじふじ太さん湾岸マンションアナリティクス参照
『1興味深かったのは成約件数が減少しているのに、成約価格が大幅に上昇している点です。
今の募集はほぼすべてチャレンジ価格ですが、高くてもキラリと光る強みがあるお部屋は今も高単価で売れており、
そうでないお部屋はなかなか苦戦をして売れ残っているとも捉えられます。』とのことです。
まさに二極化です。需要と供給が硬直状態の中でもハイスペックなお部屋だけは高単価で動いているという状況です。



成約件数は対前年−4.8%、成約㎡単価は対前年プラス9.8%になりました。

首都圏における中古マンション成約件数が14ヶ月振りに前年同月比マイナス、成約㎡単価は51ヶ月連続で対前年同月を上回りました。


直近7年間の同月と比較し成約件数は例年並みより少し良い水準であることがわかります。
ここから、昨年も成約件数が好調だったが故の今月の対前年割れと考えるべきでしょう。市況が悪いわけではございません。
ただ、右上に記載した表の通り、例年より成約数を大きく伸ばしているのが都心3区(を中心といた都心エリア)です。相変わらず都心が強いことは変わりません。


中古マンション成約件数および各指標は下記の通りです。 成約件数が例年並みより少し増加傾向の中で、新規登録件数が減少し在庫も減少しているので、在庫減少エリアでは売手市場になっていると考えられます。


中古マンション㎡単価は下記の通りです。


続いて、在庫件数と成約価格です。

都心3区(千代田区、中央区、港区)は中長期的に見て価格は上昇、在庫も減少傾向です。
在庫数対前年で75.8%と先月以上に対前年で大きく減少しています。
現場の声を聴いても在庫減少により紹介できる物件が減っていて、特にファミリー向け住戸は要望に合った物件を探すのが困難になってきたとのことです。

『初めて成約㎡単価が180万円を上回った4月同様に180万円を維持しています。』と先月解説していましたが、7月は200円/㎡を超えました。

ここまで上がるとは、、、もはや普通の会社員では手の届かない存在になっています。

今時、一等立地の新築ともなれば、開発エリアも限られているという希少性に加え、資材・人材の高騰が相まって、価格は超強気になります。

当然、恩恵を受けるのはその周辺エリアの既存物件です。新築物件の周辺中古物件を購入する動きも価格上昇の一因となっています。


毎回同様にはなりますが、前述の都心3区の上がり幅が大きいのにも関わらず、首都圏全体だとさほどでもないことから都心エリア以外では価格が天井ないしはエリアによっては下落しているのだと考えます。

強いエリアがより強く、それ以外が横ばいか下落傾向にあります。

尚、在庫の減少が見られますがこれは主に都心物件の在庫減少によるものだと考えられます。詳細は次のグラフにて。


中長期的には近郊・郊外でじわじわと在庫が増加しているなかで、東京都内(特に都心3区)で継続的な在庫減少が確認できます。

この1年間の在庫推移を見ていくと、都心3区は大幅減、東京都も減少。ここ最近はより大幅に在庫を減らしていることが気になります。

都心物件の在庫がかなり不足していると言われていたコロナ禍よりもさらに少なくなっていることは大きなポイントです。

一方でその他の3県では増加傾向にあります。
3県の中でも都心までのアクセスがいいエリアは動きがありますが、それ以外のエリアは厳しくなってきています。


最後に、売出価格と成約価格です。こちらも傾向は前月と同じです。都心3区(千代田、中央、港)で、は対前年売出単価は上昇・成約単価上昇、対前月でも対前年売出・成約単価も上昇になっています。

まだまだ、上り調子なこのエリアは今後も上昇していくと思えてきました。株価が反映されやすいエリアなので日経平均株価との相関性が見られるエリアでもあるので今後はどうなるのか定点観測していくことが重要です。

超強気の売出価格についてくる成約価格。良い物件は高くてもすぐに売れてしまう。そんな状況が反映されていると感じます。


毎度、ここでは同じ表現にはなりますが、首都圏全体で見ても、対前年売出・成約単価上昇、対前月売出・成約単価も上昇ですが、都心3区の好調を考えると、その他のエリアでの価格の頭打ち感が否めません。

成約が売出を超えているということは単価の高い物件が売れて安い物件の在庫が増加し売れていないともとれます。つまり、立地等の条件がいい都心の物件を中心に、単価の高い物件が好調でそれ以外が売れにくいと考えられます。

ここでも結論としては、1都3県全体で見たら頭打ち、いいエリアでは上昇、それ以外は下落になる、2極化(ないしは、下落しないまでも横ばいのエリアも含めた三極化)が進行すると思います。

ひとつ、各オフィス街からドアtoドアで1時間以内を目安としたエリアまでが東京圏で価格を維持することになると予想します。

以上、今月の月例速報Market Watch~REINSサマリーレポートから不動産市場を読む~でした。

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