こんにちは、PR BASE不動産市場調査部です。本日は皆様にお知らせがございます。
少しでも不動産会社様のお力添えとなればと思い、今月より(公財)東日本不動産流通機構(通称:東日本REINS)サマリーレポートから読むことができる不動産市況を報告して参ります。なるべくお役に立てるよう尽力して参りますのでご愛顧の程よろしくお願い致します。
では早速、2023年1月分のREINSサマリーレポートを見ていきましょう!
目次
2023年1月度REINSサマリーレポートの感想
まずは、≪2023年1月度REINSサマリーレポートの感想≫から
【中古マンション重要指標】
・成約件数:2,581件
(前年同月比:-6.5%)↓
・成約㎡単価:68.31万円
(前年同月比:+6.4%)↑
・在庫:43,688件
(前年同月比:+19.3%)↑
・新規登録件数:16,588件
(前年同月比:+31.7%)↑
数値としては、1月度成約件数は中古マンションで対前年マイナス6.5%、成約㎡は単価対前年プラス6.4%上昇しました。コロナ前の例年並みの成約件数に近い数ではあるので、市況自体が悪くなっているというわけではなく例年に戻っているといった感じかと思います。
価格は相変わらず高い水準ではありますが、先行き不安や金利上昇の懸念があってなのか、買取再販物件が増えている中でも成約価格が落ち着いてきていることにも注目です。
首都圏マンション新規登録件数が対前年プラス31.7%の大幅増ということから、売主が売却を急ぐ気持ちがでているのかもしれません。春以降は2024年度大規模物件(晴海フラッグなど)への引越しに伴う売出しも出てくると予想できるので売却を考える方にとっては悩ましいところかと思います。
こんな時は売却戦略が非常に重要になりますので不動産会社様の腕の見せ所です!
※数字関係はREINS参照の為事実ですが。予想はPR BASE不動産調査部の予測ですのでご自身の解釈と比較してみてください。
前述した通り、成約件数は対前年マイナス6.5%、成約㎡は単価対前年プラス6.4%上昇しました。
エリア別に見てみると、神奈川以外の郊外エリアの落ち幅が大きいです。不動産価格の高騰で中古マンション売出価格が上がる中、それについてこれなくなったエンドユーザーの様子見によるものかと思います。
首都圏の成約件数推移
こちらは過去5年の成約件数推移になりますが、見て分かる通り、コロナ以降の2021年・2022年には及びませんがコロナ前と同等になっていることが分かります。
首都圏の中古マンション件数
中古マンション成約件数は上記の通りです。
首都圏の中古マンション㎡単価
都心3区の在庫件数と成約価格
続いて、在庫件数と成約価格です。
都心3区(千代田、中央、港)対前年在庫増加、成約単価上昇。対前月では在庫増加、単価下落となっております。このエリアは日経平均株価等の経済状況が反映されやすいエリアになります。
特に対前年で考えると成約単価は大きく落ちて在庫が大きく増えているので経済への先行き不安が感じ取れます。ただし、コロナでの金融緩和での株価上昇時には在庫が大きく減少したエリアですので、まだ在庫が充分と言える状態ではありません。
首都圏の在庫件数と成約価格
こちらは首都圏全体です。対前年在庫増加、成約単価上昇。対前月でも在庫増加、単価下落。となっています。
首都圏エリア別の在庫件数
こちらはエリア別の在庫件数ですが、対前月で見ると全エリアで在庫が増加しております。まだ、コロナ前の水準には届きませんが、それくらいの水準に戻ってもおかしくないペースで増加しています。
都心3区の売出価格と成約単価
最後に、売出価格と成約価格です。
都心3区(千代田、中央、港)で、は対前年売出・成約単価上昇、対前月売出単価上昇・成約単価下落。
売出は強気に出していながらも成約に至っている価格が低いということになりますので、こちらのデータからも経済への先行き不安が感じ取れます。
首都圏の売出価格と成約単価
首都圏全体で見ても、対前年成約・売出単価上昇、対前月売出単価上昇・成約単価下落なので、上がりすぎた価格についていけないエンドユーザーの行動が見て取れるかと思います。
以上、今月の月例速報Market Watch~REINSサマリーレポートから不動産市場を読む~でした。また来月も更新しますので新たに発足したPRBASE不動産市場調査部もよろしくお願い致します!