≪2025年1月度≫月例速報Market Watch~REINSサマリーレポートから不動産市況を読む~

  1. 調査

こんにちは、PR BASE不動産市場調査部です♪

東日本REINSサマリーレポート2025年1月分が更新されました!

では早速レポートを見ていきましょう!と、その前にお知らせです!

2025年1月度の“REINSサマリーレポートから不動産市況を読む”です。

まずは、トピックスです。

1月23日の日経新聞に『首都圏マンション供給、過去最少 24年は「少・高・狭」に』 の記事が出ていました。

需給逼迫によって、物件価格の上昇と専有面積の縮小が話題にあげられます。面積だけでなく仕様などもチープなものになっているケースもしばしば…

その様相は、お菓子などでよくある、こっそり内容量を減らす“ステルス値上げ”と同じです。

新築マンションで起きている“ステルス値上げ”についての澤井さんの解説記事が週刊SPA!さん(Yahoo!ニュース)に掲載されております。


それでは、≪2025年1月度REINSサマリーレポート≫です。

1都3県全体では、対前年成約数増↑・成約単価上昇↗、対前月在庫増↗・成約単価上昇↗

中古マンションにおいて成約件数は、3ヶ月連続で対前年同月で増加(前年比+19.6%)、成約㎡単価は57ヶ月連続で対前年同月でプラス(前年比+7.8%)、在庫件数が9ヶ月連続で前年同月を下回る結果に(前年比−4.2%)。2025年1月度成約数は他全エリア対前年で2ケタ増と“直近9年間で2番目に多い成約件数”になりました。

※最も多かったのはコロナ禍で住宅需要が一気に高まった2021年1月度。

一方で成約単価では全体で上昇しているものの、やはり都心が平均価格を引っ張る構図です。前月と同様にはなりますが、全体を俯瞰してみると、高くなり続ける都心部や横浜と、都心での購入をあきらめた層の近郊への流出の傾向が表れたと考えられます。

未だ高騰し続ける都市の成約単価に対し、近郊・郊外の延びは小さく、エリアによっては下落しています。

現場の方々にお聞きした状況だと、都心や湾岸エリアに関しては以下の通りです。

※ヒアリングをした際の現場感を参考にしております。

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・都心とそれ以外では全く別の市場で平均が意味をなさない。

・データで出ている以上に、紹介できる物件(在庫)が少ない

・REINS登録なしで売れている物件がそれなりにある

・金利上昇の局面においても金融業界の方が積極的に購入している

・金利上昇で購入をあきらめる層は少ない

・買取再販業者が都心エリアに注力しエンドユーザーと同価格で仕入れている

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それ以外の都心以外の物件は交通利便性を重視しながら、都心ほど高くない金額で実需の方々が購入している印象です。それを象徴する、2025年注目のキーワードは『セカンドベスト』(長嶋修氏)意味は、ベストな立地に次いで価値が維持されると見られるエリアです。

具体的には、23区の駅徒歩10分から15分圏内に加え、千葉・神奈川・埼玉の中でも国道16号圏内の徒歩7分から10分圏内のエリアを指します。


≪湾岸エリア状況≫ふじふじ太さん湾岸マンションアナリティクス参照

やはり2025年も、1都3県を語るうえで湾岸エリアの影響は大きく、無視することはできません。
今月の湾岸エリアは成約価格微増(0.5%増)!成約件数、在庫数共に増加!
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・2025年に入り成約件数自体は増加しているものの、それ以上に在庫件数の増加が目立ちます。
・金利上昇含め今後の先行き不透明感に加え、新築SKYDUOの引き渡しを控えているのでさらに在庫が増えていく可能性が高いです。
→そのような中でも成約価格自体は「微増傾向」で価格は高止まりしているため、2025年も価格の下落は期待しない方が良いです。
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まだ売り手市場であることには変わりありませんが、買い手の警戒感が高まったことで2024年ほどではなくなってきていて、売り手と買い手の均衡が是正されつつあるように思います。


スライドの通り、1都3県全体では、直近9年間で2番目に多い成約件数になりました。

“都心での購入をあきらめた層の近郊への流出”によるものと考えるのが一番腑に落ちます。

先述した通り、2025年注目のキーワードは『セカンドベスト』(長嶋修氏)だと思っています。意味は、ベストな立地に次いで価値が維持されると見られるエリアです。

今まで動きが小さかった城北や城東エリアや都心へのアクセスのいい神奈川・埼玉・千葉の主要エリアはそういった対象になりそうです。

買い側の動きが少し鈍化しているとはいうものの、やはり条件のいい物件が出るとすぐに売れるほどには需要は底堅いようにかんじます。

更には、業者買取によりREINS成約登録なしということも考えられるのでデータに現れない部分も考察する必要がありそうです。


中古マンション成約件数および各指標は下記の通りです。

対前年での成約件数が大きくプラスになり、新規登録件数・在庫数がマイナスになっています。


成約㎡単価は中長期的に見れば上昇していますが直近では対前月でマイナスになることもあるので、1都3県という広いエリアで見ると踊り場を迎えている感じはあります。

新規登録㎡単価は都心物件の売主の強気姿勢を表していると考えます。まさに、“売り手と買い手の睨み合いの状況”です。


続いて、在庫件数と成約価格です。

都心3区(千代田区、中央区、港区)はまた在庫増加になりました。買い側の動きが少し鈍化しているとはいうものの、やはり条件のいい物件が出るとすぐに売れるとの話もあります。

更には、業者買取によりREINS成約登録なしということも考えられるのでデータに現れない部分も考察する必要がありそうです。


都心エリアの成約単価が引っ張る形で中長期的には上昇です。

首都圏全体だと都心エリアに引っ張られての価格上昇で、エリアによっては価格が天井ないしはエリアによっては下落しているのだと考えます。

首都圏の中でも選ばれる物件とそうでない物件の二極化(三極化)が続いているので、この平均値は意味があってないようなものになりつつあります。


対前年では東京都(90.1%)・都心3区(98.1%)で在庫減少。対前月では全エリアで在庫増加です。

分析は乏しいですが、買い手の需要は高い(そして焦りもある)と考えますので、いい物件が出ると売れていく、そうでないものは残るの2極化が進行していくと考えます。

瞬間蒸発してしまう物件から長期に売り出しても全く売れないものが極端に分かれていくと思います(売れない場合は大幅な値引きを要する)。

3県の中でも都心までのアクセスがいいエリアは動きがあり、価格高騰に耐えられなくなった都心エリアを考えていた層の受け皿になっているイメージです。


売出価格と成約価格です。

都心3区での売り出しは相変わらずの強気。買主もいい物件であればお金を出すことはいとわない、そんなイメージです。

毎月の変動は多少あったとしても、対前年価格が下がるところまではいかないと予想します。


都心の高価格帯の成約や好調だったが故の成約単価上昇です。

都心の価格に大きく左右されるので、こちらもあまり意味を成す指標ではなくなってきたと思います。


エリア別在庫㎡単価です。

今月も傾向は変わりませんが、都心3区の伸びが凄いですね。まだ伸びそうです。
東京23区内以外では在庫㎡単価が横ばいor下落の傾向。今月も若干上昇にはなりましたが大きな上昇なないとみています。

大幅上昇は都心の価格だけということは変わらずです。
在庫単価が下落してくると徐々に成約単価も落ちてくる可能性が高くなりますので、今後も在庫単価の定点観測をしていこうと思います。

以上、今月の月例速報Market Watch~REINSサマリーレポートから不動産市場を読む~でした。

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