他業界からTTPをする最新の不動産業界のマーケティング戦略【南総合研究所】

  1. 不動産事業者向けコラム

TTPとは?

「TTP」という知る人ぞ知る単語(略語?)がある。けっして国際協定の単語ではない。何
の略かと言えば、「徹底的にパクる」という単語だ。少々危険な匂いのするこの言葉だが、
実際、この言葉を上手くマーケティング、ブランディング戦略に適用させて上手くいく会社
は、かなり多い。
 実際に競合分析という戦術がある。競合の集客方法や営業手法を分析し、自社の戦略に利
用することだ。不動産業界に限らず、こうした方法は、かなり古くから使われてきた。 
 不動産業界も当然、こうした他社の模倣を上手く利用するケースは、多く見られる。たと
えば、物件の掲載方法などがわかりやすい例だろう。とある不動産会社の写真の入稿の仕方
や、コメント手法、会社紹介ページの掲載方法を、良い意味で上手く模倣し、役立てていく
。また、集客自体もそうだ。物件名検索で上位に位置づけられるようなホームページの作成
やひとつの物件紹介をコンテンツ化していく手法などは、一気に多くの不動産会社が模倣し
始めた。
 また売買での新築分譲の広告戦略なども、LPの作り方、見せ方、などは、リーディング
カンパニーから模倣するケースが多い。

一般化した物件紹介動画

最近だと、物件動画のコンテンツなどがそうだろう。一時期は、YouTubeなどで物件紹
介の動画は、非常に珍しいものだったが、今は、相当数存在している。インスタグラムなど
も、そうだ。物件紹介や街紹介の記事なども、特に珍しいわけではなくなった。
 こうした競合他社を良い意味で模倣するスタイルは、決して恥ずべきことではないし、逆
に時代を進化させている一因であることが多い。流石に、サービス名などの固有名詞を転用
することなどはルール違反だが、手法自体を柔軟に取り入れていくことは、喜ばしいことで
ある。

どうやって勝ち抜いていけばいいのか?

さて、そうはいえども、多くの同業者が同様の戦術を取っていくと、その後は、どうなる
かといえば、言わずもがなだ。激しい競争になり、ユーザーを「取り合う」という現象に陥
ってしまう。
 そうしたなかから頭ひとつ抜け出すにはどのような戦略を取れば良いか。
 過去、不動産業界のマーケティング戦略において、イノベーションを起こした多くの経営
者は、「異業種の手法」を上手く不動産業界に持ち込んできた。上記に述べたTTPを「他業
界」から拝借してきたのである。
 たとえば、飲食業界の地域集客方法、美容業界の集客方法、ファッション業界のブランデ
ィングなどを自社に上手く取り込むことがそうである。
 実際に不動産の同業者だけの模倣をしても、ある一定の段階までいくと、頭打ちに合うこ
とが多いのも実情である。

現在、不動産業界の集客方法は、ある種の型が生まれている。ポータルサイトの掲載方法
から始まり、ホームページの構成、最近だとSNSの発信方法など。全てが同じわけではな
いが、あまり差別化はできていないように感じる方もいるだろう。

 とあるファッションブランドでは、Instagramをまるでカタログ化して発信している。と
ある美容室ではInstagramで髪型のセット方法を、動画でわかりやすく紹介している。とあ
る飲食店ではYouTubeで、そのお店のレシピをわかりやすく紹介している。
 こうしたコンテンツがたとえば不動産のマーケティングに転用されたとき、誰も見たこと
のない良質なコンテンツが出来上がるかもしれない。
 「徹底的にパクり」新しいマーケティング手法を生み出すことは、同業者からではない。
意外と他業界に多くのヒントがあるのかもしれない。
 今、新サービスを検討されている不動産会社様は、あえて「他業界」を調査してみても良いのかもしれない。


記事提供:南総合研究所


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