先日、ひょんなことからLEDパネル販売会社に勤めている友人と、とある不動産会社を訪問した。その不動産会社は郊外の駅前に店舗を構えている。店舗の場所を改めて確認すると、確かに視認性もあるし、この店舗でLEDパネルを使った周知を行えば、かなり通行人に対してインパクトを与えることができるだろう。友人は、LEDパネルを設置した際のメリットをその不動産会社の幹部の方に伝え、その日は終わった。
ちなみにその日、その会社に寄った後に私用で原宿に行った。原宿は当然、デジタルサイネージだらけだ。改めて都市部と郊外の広告量の差を歴然と感じた。ただ、その時ふと思ったのは、実際に原宿に住んでいる人はとても少ないということだ。実際、ほとんどの人は郊外の自宅まで電車で帰る。そう考えると郊外のLEDパネルの広告活用の可能性はまだまだたくさんありそうだ。
LEDパネルを使った不動産店舗の周知方法は、視覚的なインパクトと技術の特性を活かすことで、効果的に集客や認知度の向上を図ることができる。今回は、不動産店舗におけるLEDパネルを活用した具体的な周知方法を紹介する。
目次
1. 動的な物件情報の表示
LEDパネルの強みは、動的なコンテンツを表示できる点にある。静的な看板とは異なり、情報をリアルタイムで更新し、動きや色彩を使って視覚的なインパクトを与えることができる。
物件情報を定期的に更新する
物件の賃貸・売買状況や価格変更、新着物件の情報などをリアルタイムで更新することで、通行人に常に最新の情報を提供することができる。例えば、「新築マンション○○万円〜」「駅近物件残り1室」といったキャッチーなメッセージを表示することで、目を引き、来店を促すことができる。
エリア別の物件紹介
LEDパネルを活用して、エリアごとの物件情報を表示する。近隣エリアだけでなく、少し離れたエリアの物件を紹介することで、広範囲の顧客にアプローチできる。また、地図を使って物件の場所を視覚的にわかりやすく表示することで、関心を持ってもらいやすくなる。
2. 魅力的なビジュアルコンテンツの表示
物件情報に加え、魅力的なビジュアルコンテンツを表示することで、通行人の注目を集めやすくなる。写真や動画を効果的に使って、物件の良さをアピールする。
物件の内外観写真や動画の表示
LEDパネルに物件の内外観を高解像度で表示することで、リアルな雰囲気を伝えることができる。特に動画を使った物件紹介は、より臨場感があり、通行人が物件に興味を持つきっかけとなる。パネルに「こちらの物件の詳細は店内へ」といった誘導メッセージを加えることで、来店を促すことができる。
ドローン映像や3Dモデルの活用
ドローンで撮影した物件周辺の映像や、3Dモデルを使った物件紹介をLEDパネルに表示することも効果的だ。これにより、物件周辺の環境や立地の魅力をリアルタイムで伝えることができる。
3. キャンペーンやイベント情報の表示
LEDパネルを通じて、キャンペーンやイベント情報を広く周知することができる。
期間限定キャンペーンの告知
「今月中に契約すると仲介手数料○%オフ」や「新生活応援キャンペーン」など、期間限定のプロモーションをLEDパネルで告知する。これにより、通行人に緊急性を感じさせ、早めの来店や問い合わせを促進する効果が期待できる。
内覧会や相談会の告知
内覧会や不動産に関する相談会など、店舗で開催するイベントの告知も効果的だ。LEDパネルを通じて日時や内容を告知し、イベントへの参加を促すことで、店舗への来客数を増やすことができる。
4. ブランドイメージの強化
LEDパネルは、ブランドイメージの強化にも活用できる。単に物件情報を表示するだけでなく、会社の理念やビジョンを伝えることで、信頼感や共感を得ることができる。
企業のストーリーやミッションを伝える
LEDパネルを使って、自社の歴史やビジョン、地域への貢献活動などを紹介することで、通行人にブランドとしての存在感を伝えることができる。特に地域密着型の不動産会社であれば、地域住民に対する安心感や信頼感を高めるメッセージを発信することで、潜在顧客との関係性を築くことができる。
顧客の成功事例を紹介する
これまでに取引をした顧客の成功事例を紹介することも、信頼感を高める有効な手段だ。実際に物件を購入・賃貸した顧客の声や、満足度の高い取引内容をLEDパネルで映し出すことで、他の潜在顧客にも良い印象を与えられる。
5. インタラクティブな要素の導入
技術の進化により、LEDパネルをインタラクティブにすることも可能だ。これにより、通行人が能動的に情報を得る体験を提供し、より深い興味を引き出すことができる。
タッチパネル式LEDディスプレイ
タッチパネル式のLEDディスプレイを使い、ユーザーが自分で物件情報を検索できる仕組みを導入する。店舗外からでも気軽に操作できるように設置し、物件の詳細情報を見たり、写真や動画を閲覧できるようにすることで、来店促進のきっかけを作ることができる。
QRコードを活用した連携
LEDパネルに表示される物件情報にQRコードを付け、スマートフォンで簡単に詳細情報を取得できる仕組みを導入する。QRコードをスキャンすると物件の詳細ページにアクセスできるため、来店せずに自宅や外出先からでも興味を持った物件の情報をチェックできるようになる。これにより、興味を持った顧客がすぐに行動に移せるため、反響が増える可能性が高まる。
6. 夜間の視認性を活かした24時間プロモーション
LEDパネルは夜間でも鮮明に表示できるため、24時間通行人に情報を発信できるメリットがある。特に駅近や繁華街の店舗では、夜間の交通量が多いため、夜でも視認性の高いLEDパネルを使って集客できる。
ライトアップによる目立ち度の向上
夜間でも明るく目立つLEDパネルは、特にライトアップ効果が高いため、通行人に強い印象を与える。夜間の照明を工夫することで、遠くからでも店舗が目に入りやすくなり、自然と注目を集めやすくなる。
タイムリーなメッセージの表示
夜間の時間帯に合わせたメッセージを表示することで、通行人に効果的にアプローチできる。例えば、「仕事帰りにお立ち寄りください」や「夜間でもお問い合わせ可能です」といったメッセージを表示することで、夜間の来店を促すことができる。
このようにLEDパネルを活用することで、動的な物件情報の表示、ビジュアルコンテンツやキャンペーンの告知、ブランドイメージの強化、インタラクティブな体験の提供、そして夜間の視認性などを最大限活かすことができる。これらの方法を組み合わせることで、通行人の興味を引き、店舗への来店を促進することができるのだ。ちなみによくよく考えると戦後あたりから「街の広告」は変わっていない。もしこのLEDパネルを使った広告発信が一般化すれば、かなり我々の想像していた「未来の不動産会社」に近づくのかもしれない。是非、検討してみてほしい。
記事提供:南総合研究所