成功している不動産会社の成功理由は、偶然なのか、必然なのか【南総合研究所】

  1. 不動産事業者向けコラム

不動産業に限らず、どの業種であれ、成功のきっかけみたいなものは、実に偶然によるところが多い。たとえば、私のようなコンサルタントの仕事も、全く同じで、数年前には現在の自分自身のビジネスモデルなどは全く想像もできなかった。クライアントの勝率を上げることが仕事なのだが、そもそも自分自身の事業予想もあまりできないのだから、ある意味、いい加減なものである。

 ところで、不動産会社の社長様から成功のきっかけを聞くことは、この仕事をやっていて、楽しみのひとつだったりする。

 さまざまな社長の成功体験を聞いた感想の大半は、「感嘆」や「感心」なのだが、その成功のきっかけのなかに「偶然の出来事」が含まれると、「驚き」という感情が加わる。

 なぜこの不動産会社が成功できたのか。そこには、当然のことながら、血の滲むような努力や涙を誘う苦労話がある。しかし、それ以外にも、「たまたま」、「奇跡的に」という驚くような話がいくつかある。今回は、そんな興味深い話のいくつかを紹介したい。

 とある不動産会社の社長は、その当時、ユーザー集客に困っていた。自身の施工で手がけた物件には、かなり自信があったが、なかなかエンドユーザーからの問い合わせが増えない。ポータルサイトをやっても、SNSなどで発信をしても、あまり成果は得られない。ひたすら頭を悩まし続け、いよいよ、こうした施工物件のリーシングに関して、他社の仲介協力を得ようとしていた時、驚くべきことが起こった。それまであまり獲得できなかったSNSからの反響が、ある日から爆発的に伸び始めた。

 よくよく調べると、どうやら広告運用の管理をしているアルバイトの確認ミスが原因で、投下すべき広告予算よりゼロ一桁多く発注したそうだ。しかし、これにより、爆発的な問い合わせを得ることができ、広告予算以上の成果を残すことができた。

 この成功体験を基に、その会社は、多くのユーザーからの問い合わせを獲得できる仕組みを社内で構築した。

 とある地方の不動産会社の社長は、いろいろな新規サービスを考えることが好きだった。新しいサービスを考え、それを宣伝し、効果を見ることが、仕事の楽しみのひとつだった。

 しかし、悲しいことに、どのサービスも上手くいかない。サービスを思いつき、リリースをしても、とにかく寒風が吹き荒れるだけだった。

 そんな時、ふと思いついた、とあるサービスをリリースした。

 そのサービスをリリースした途端に、会社の電話は鳴り止まず、問い合わせが相次いだ。それは、これまで社長が経験したことのないものだった。

 その後、このサービスを基に全国展開を図り、大成功をおさめた。

 とある不動産メディアの会社の社長は、不動産業務効率化のプロダクトをメインに事業を行っていた。しかし売上の大半を占めていたメインの商材の売上は年々と落ち込んでいった。新しい事業アイデアを社内で募っていても、なかなか良い事業がない。そんな時、とある新入社員が発案した集客サービスに目が止まった社長は、かなり小さな規模でそれを販売した。

 いざ販売してみると、その効果は、社内の誰も想像できないほど、大きなものだった。ここが勝負どころと、大きく販売戦略を組み替え、この新商材を全社的に大きく売りだした。そのおかげで、今や、その商材こそが、その会社のメイン事業となっている。

 以上の話は、勿論、全て実話である。まさに起死回生の一発というところだ。

 いくら経営戦略を細く設定しても、周到な計画を立てても、上手くいくわけではない。(計画を立てない方が良いわけではない)今回、全て紹介した社長の事例は、全てが偶然の産物によるものである。

 しかし、この3名には、別の共通点もある。それは、諦めず、目の前の課題に対して、あがいていたことだ。何か良い方法はないかを常に探し続け、そして手を打ち続けていたことで、大きな成果に繋がっていった。

 新規サービス、新規プロダクト、どれをとっても、100%売れる保証はない。また自社の事業全体が将来的にどうなるかなどは、予想はかなり難しいだろう。しかし、どうやら、手を打ち続け、試行錯誤することで突破できるケースもあるようだ。

 是非、折に触れた時に上記の話を思い出してみてほしい。

 エジソンの格言は、あながち間違いではないかもしれない。


記事提供:南総合研究所


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